kun432's blog

Alexaなどスマートスピーカーの話題中心に、Voiceflowの日本語情報を発信してます。たまにAWSやkubernetesなど。

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#VUIchallenge #008 - Use cases with lists

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#VUIchallengeの第8回です。テーマは「Use cases with lists」。

過去の#VUIchallengeの記事はこちら

お題

The challenge

Create a list of use cases where lists of items are crucial. Pay special attention to use cases where presenting more that 5 elements in a row might be mandatory

Jesús' Tips

There's this general rule of thumb that says that lists should have from 3 to 5 items, but there are some use cases that will require special treatment...

DeepLによる日本語訳

課題

アイテムのリストが重要となるユースケースのリストを作成してください。特に、5つ以上の要素を連続して提示することが必須となるユースケースに注意してください。

Jesúsのヒント

リストには3~5個の項目があるべきだという一般的な経験則がありますが、特別な扱いを必要とするユースケースもあります。

デザイン

第3回でやったリストの続きですね。

お題にもあり、前回もお伝えしたとおり、音声インタフェースにおいては、リストのような大量の項目を列挙するのは認知的過負荷の観点であまり向いていません。せいぜい3個程度、個人的には5個でも多いかなぁという気がしています。画面付きデバイスなどを使ったビジュアル的なアシストがあったほうが望ましいでしょう。

それはおいといて、ユースケースによってはリストが必要になるケースもあるかもしれませんね。少し考えてみましょう。

クイズ

最初に思いつくのは、クイズですかね。問題に対して複数の選択肢が与えられるような場合は選択肢を列挙せざるを得ません。

クイズ「世界の首都」へようこそ。このスキルは、世界各国の首都をあてるクイズゲームです。ある国の首都を4つの選択肢から答えてください。

では第1問!ジャンジャン!

アメリカの首都はどこでしょう?1番、ニューヨーク、2番、ロサンゼルス、3番、ワシントン、4番、シアトル。答えはどれでしょう?

うーん、ワシントン!

パンパカパーン!正解です!

それでは次の問題です!・・・

こういう感じですね。わかりやすい例だと思います。ただ、この場合でも、画面によるアシストがあったほうがやっぱりわかりやすいのは間違いないです。

クイズ「世界の首都」へようこそ。このスキルは、世界各国の首都をあてるクイズゲームです。ある国の首都を4つの選択肢から答えてください。

では第1問!ジャンジャン!

アメリカの首都はどこでしょう?1番、ニューヨーク、2番、ロサンゼルス、3番、ワシントン、4番、シアトル。 f:id:kun432:20210721023723p:plain 答えはどれでしょう?

このほうが断然わかりやすいですね。とはいえ「画面から選んでください」というのはちょっと味気ないです。テレビのクイズ番組などでも回答は読み上げるのは一般的ですし、読み上げている間も考える時間になりますしね。

曜日を扱うもの

曜日を扱うものも列挙が必要になるケースがあるかなぁと思います。例えば、ゴミ出しスキルとかですね。

「ゴミ出し」スキルへようこそ。このスキルでは、あなたのお住いの地域で、ゴミの種類ごとにゴミ出しの日をお伝えします。お住まいの地域を言ってください。

◯◯市

◯◯市では、燃えるゴミは毎週月曜日と木曜日、プラスチックは毎週火曜日、缶・ビン・ペットボトルは毎週水曜日、燃えないゴミは第1・第3木曜日です。

これ以外にも、スケジュールやリマインダ等で必要になるような気がします。

サブウェイの注文(笑)

これは常々思っていましたw。サブウェイの注文ってパターンが多くて難しいですよね?何回か体験してみないとアレはなかなか慣れません。やってみましょう。

サブウェイにようこそ。サンドイッチのご注文をどうぞ。

ローストチキンのレギュラーで

ローストチキンのレギュラーですね。パンの種類を次の5つからお選びください。ウィート、ホワイト、セサミ、ハニーオーツ、フラットブレッドのどれにしますか?

ハニーオーツで

ハニーオーツですね。パンは焼きますか?

はい

わかりました。次に野菜でお嫌いなものはありますか?レタス、トマト、ピーマン、オニオン、オリーブ、ピクルス、ホットペッパーからお嫌いなものがあれば言ってください。

オリーブとホットペッパーは抜いてほしいな

わかりました。では、オリーブとホットペッパー以外は全部入れますね。次にドレッシングは何になさいますか?・・・

長い!www

慣れてしまえばどうってことないのですが、最初はどう注文してよいかわからないですよね。そして、店頭ならばカウンターで実際に見ながら注文できますが、音声だけだとかなり辛いです。これも画面のアシストは必要かなと思います。

このように、選択肢がたくさんあるものは一見自由度は高く思えますが(他のファーストフードに比べると自由度が高いのは間違いないです)、ただ、それでも選択できる範囲は決まっているので、その選択肢を列挙してユーザに選ばせる必要が出てきてしまいます。

サブウェイはそれがウリになっているので許容されるかもしれませんが、自分が作るスキルでこのような選択をユーザに強いる場合は、本当に必要なユースケースかどうかをきちんと考える必要がありますね。

まとめ

選択型のリストは基本的にVUIと相性は悪いと思いますが、上記のようにユースケースによっては必要になる場合があるかもしれません。ただその場合でも、

  • 本当にそれが必要でユーザが求めているものなのか?
  • 必要だとしても、ビジュアルも組み合わせることで、ユーザの認知的負荷を下げる努力をしているか?

あたりは十分に検討すべきかなと思います。