kun432's blog

Alexaなどスマートスピーカーの話題中心に、Voiceflowの日本語情報を発信してます。たまにAWSやkubernetesなど。

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#VUIchallenge #014 - Food trucks

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#VUIchallengeの第14回です。テーマは「Hotel checkout」。

過去の#VUIchallengeの記事はこちら

お題

The challenge

Improve the following interaction for a food truck voice experience. "I suggest you the Gran Kahuna hamburger. You can ask me for the price, ingredients, place an order or ask me for other recommendations. What do you want to do?"

Jesús' Tips

This looks like a web page right? Let's create something more conversational here and less web-menu based.

DeepLによる日本語訳

課題

キッチンカーの音声体験において、次のようなインタラクションを改善してください。
「”グラン・カフナ "というハンバーガーをお勧めします。値段や材料を聞いたり、注文をしたり、他のおすすめを聞いたりすることができます。あなたは何をしたいですか?」

Jesúsのヒント

これはWebページのように見えますよね?ここではウェブメニューベースではなく、もっと会話的なものを作ってみましょう。

デザイン

そんなに悪くもないと思うんですが、まあありきたりっちゃありきたりですし、色々できることを一度に言われてもな、というのはあります。もう少し「人間らしい」会話にしたいところですね。ということで、実際に対面で注文するときの感じにしてみましょう。

いらっしゃいませ。今日のおすすめは”グラン・カフナ”バーガーですよ。いかがですか?

へぇ、詳しく教えて

ビーフ100%のパティに、ハワイらしく、パイナップル・アボカド・目玉焼きを挟んでBBQソースで味付けした、当店一番のオススメなハンバーガーなんです。いかがですか?

いいね、ちなみにおいくらなの?

通常1500円なんですけど、今ならキャンペーン中でなんと1200円なんです!キャンペーン中のおすすめは他にもありますよ。聞きたいですか?

そうだね、もう少し安いやつも聞いてみたいな、他のおすすめはなに?

クアトロチーズバーガーです。4種類のチーズと4枚のパティという、濃厚さがクセになる当店一番のボリューミーなハンバーガーです。こちらもおすすめですよ。どうですか?

そうだな、どっちもよさそうだけど、今日はグラン・カフナ・バーガーにするよ。

ご注文ありがとうございます!ご一緒にポテトもいかがですか?

いかがでしょうか?会話の流れの中で

  • お勧めの紹介
  • 値段や材料の紹介
  • 注文
  • 他のおすすめの紹介

ができていますよね。

もちろん、このようなきれいな会話フローならない場合もあるので、それぞれが単独で聞けるような柔軟な会話モデルの設計も必要ですし、会話のコンテキストも意識する必要はありますね。

まとめ

Alexaデザインガイドにも以下のような記載があります。

ウェブサイトなどの記述媒体のコンテンツの再利用はお勧めしません。そして、選択肢をメニューのように並べてたずねたり、ユーザーに話し方を指導したり、専門的な言い回しを使わせたりすることも避けてください。ユーザーには普段どおりに話してもらいましょう。

良い例

ユーザー: 「アレクサ、トリッププランナーを開いて」
Alexa: 「では、さっそく旅行の計画を立てましょう。どこに行きますか?」

悪い例

ユーザー: 「アレクサ、トリッププランナーを開いて」
Alexa: 「では、さっそく旅行の計画を立てましょう。行き先を指定する場合は「〇〇に行きたいです」と言ってください。出発日を指定する場合は「〇〇に出発します」と言ってください。出発地を指定する場合は「〇〇から出発します」と言ってください。何をしますか?」

自然な会話にする | Alexa Skills Kit

スキルを使い始めたばかりのユーザは何をしていいのかわからない事が多いため、最初にできることを説明するというのは過去にもご紹介しました。

ただ、できることが複数あるようなケースでそれを全部説明するのはこれも認知的負荷につながりますよね。できることはたくさん増やしたいですが、ユーザの真の目的、この例だとハンバーガーを注文したい、が最終ゴールになると思うので、その点を意識しながら、うまくユーザの期待を先回りして会話を誘導できるようにするのが良いと思います。

ちなみに上記でご紹介したAlexaデザインガイド、最近新しくリニューアルされました。

新しいデザインガイドでは、これまでの音声による会話だけでなく、マルチモーダルやシチュエーション等をふまえた「Ambient/Proactive」がより強いテーマとして書かれており、以前のものよりも幅広いベストプラクティスが紹介されているのでぜひご一読ください。VUIにまだなれていない初心者の方には、古いデザインガイドもまだまだおすすめですよ。

#VUIchallenge #013 - Geolocation

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#VUIchallengeの第13回です。テーマは「Hotel checkout」。

過去の#VUIchallengeの記事はこちら

お題

The challenge

Brainstorm at least 5 use cases for voice where geolocation can help the interaction.

Jesús' Tips

There can be some cases where location is crucial for the service to work, but it might be just a nice to have for others. This challenge is about inventing so get crazy and be creative!

DeepLによる日本語訳

課題

位置情報がインタラクションに役立つ音声のユースケースを5つ以上ブレインストーミングしてください。

Jesúsのヒント

位置情報は、サービスを機能させるために必要不可欠なケースもありますが、他の人にとってはあった方がいい程度のものかもしれません。このチャレンジは発明することが目的なので、夢中になってクリエイティブになりましょう

デザイン

VUIというとスマートスピーカーを自宅で使うイメージがあるかもしれませんが、屋外でも使える環境が揃ってきています。

  • AlexaアプリやGoogleアシスタントアプリでは位置情報を扱うことができます。
  • Echo Autoなど車での利用では位置情報は必須ですね
  • Alexa Live 2021で紹介されたEvent-Based Triggers/Proactive Suggestionsは位置情報と組み合わせると非常に良い感じになるように思えます。

www.youtube.com

ということで、屋外で位置情報を使ったVUIについていくつか考えてみたいと思います。

ルート案内/ナビゲーション

これはまあ鉄板ですよね。車や自転車の運転中でも歩いている最中でも、あまり画面をじっと見ているわけには行きません(歩きスマホには注意しましょう)。耳で聞いて声でコントロールするというのはVUIに向いていると思います。

また、ルート検索やナビゲーションだけなら既存のスマホアプリなどでもできるでしょう。音声を使うのであればプラスαの要素も欲しいですね。以下の例では途中で別の目的を追加するようにしてみました。

◯◯病院までナビゲーションして

わかりました。では北に向かってしばらく真っすぐ進んでください。

次の信号を右に曲がってください。

あ、お見舞いにお花を買っていきたいんだけど。

わかりました。この付近の花屋さんは2件あります。ルートに一番近いのはフラワーショップ〇〇でここから140m先にあります。そちらに立ち寄りますか?

うん、お願い

わかりました。では花屋さんによってから病院に行くルートに変更します。次の信号を左に曲がってください。

地図のほうが視覚的にはわかりやすさは上ですので、音声だと柔軟に対応できるというメリットを追加したいですね。

  • 「お花屋さんを探して」という直接的な表現でなく「お花を買っていきたい」という曖昧な発話にも対応できる
  • ルート案内中というコンテキストを理解して、位置情報から花屋を検索しつつ、ルートを変更する。

マラソンアプリ

マラソンの最中はスマホを見るわけには行かないですよね。そしてこれも既存のアプリでもできるので、少しプラスアルファを考えてみましょう。

今日は20kmぐらい走ろうかな。おすすめのコースを教えて

わかりました。20kmだと、現在地の三宮駅から神戸空港までの往復コース、17kmがおすすめです。このコースでよろしいですか?

じゃあそれで

わかりました。では頑張っていきましょう。よーい、スタート!

(しばらく走る)

残り何キロ?

ここまでで10km走りました。残りは7kmです。そろそろ休憩しますか?

うん、ちょっと疲れてきた

わかりました。1km先にコンビニがありますので、そこで水分補給して休憩しましょう。あと少し頑張ってください!

動物園・水族館のナビゲーション

動物園や水族館などで、各動物の場所に説明用の掲示板があったりしますよね。最近だとビーコンなどでその場所に近づくとスマホ等で説明が表示されるようなものも多いかと思いますが、せっかくなら生きている動物や魚に集中したいですよね。

◯◯水族館にようこそ!僕はここの館長のコウテイペンギンだよ!今日は僕が水族館の中を案内するね。

(しばらく進む)

ここからは僕が住んでる南極コーナーだよ。ここでは僕コウテイペンギン以外に、アデリーペンギンやジェンツーペンギンもいるよ。ペンギンについて聞きたいことがあるかい?

ペンギンは普段何を食べるの?

魚や貝を食べるよ。海に潜って取りに行くんだよ。空は飛べないけど海の中ではすごく早く泳げるんだよ。

(しばらく進む)

そうそう、このあと13:00からアトラクションスペースでイルカショーがあるよ。見に行くかい?

うん、そうだね。でもその前にお腹が空いたな。

じゃあ、この先にレストランがあるからそこでお昼ごはんを食べよう。イルカショーは人気だから、開演時間の少し前に通知するようにするね。

動物はお子様にも人気のコンテンツなので、スマホの操作等が難しいお子様でも音声でかんたんにインタラクティブにやりとりできますし、動物の鳴き声などの音声コンテンツなども提供できそうです(行ったからといって愛想よくしてくれるわけでもなかったりしますしね)。また位置情報だけでなく時刻なども考慮して、いろいろプロアクティブにできると良さそうですね。

同じユースケースとして美術館や博物館などでも流用できそうですが、あまり大きな声を出すのがはばかられるケースもありますので、その場合は少し考えたほうがいいかもしれませんし、屋外の場合でも環境ノイズがあるのでそのあたりも課題ではありますね。

その他のアイデア

他にもいくつか考えてみました。

  • 昔、犬や猫の首輪につけておいて、鳴き声を人間の言葉に変えてくれるというものがありました。たしか手元のコントローラにテキストで表示されるというようなものだったと思いますが、音声に変換すれば翻訳機っぽくなりますよね(人間の声も翻訳してくれたら面白いんですが・・・・)。この声も例えば有名声優の声で「〜にゃん」とか言ってもらうと、課金できそう。で、これに位置情報の機能をつけると、逃げてうもどこにいるかわかるというのができそうですね。位置情報はおまけ程度になりますが。

  • 車でガソリンメーターと連携して、残量が残り少なくなると、位置情報から近くのガソリンスタンドをおすすめしてくれる。まあこれはナビでもできなくはないですが、車の運転中は画面を見ることなく、できるだけ音声でやりたいですよね。ナビは基本的に音声で操作するのが向いていると思います。

なんとか5つできたー

まとめ

位置情報は、いわゆるシチュエーショナルデザインだったり、最近良く聞くアンビエント・プロアクティブな働きかけを行うための重要な要素だと思います。ただそれだけだとスマホアプリでもできるので、音声ならではのプラスアルファを加えたいところですね。

#VUIchallenge #012 - Hotel checkout

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#VUIchallengeの第12回です。テーマは「Hotel checkout」。

過去の#VUIchallengeの記事はこちら

お題

The challenge

Design a checkout experience for a hotel. Decide if this is going to be a proactive experience from a voice service or if it will be triggered only after a specific customer request.

Jesús' Tips

This a great example for context design. Do customers need the same level of detail every day? Do we need something different the checkout day?
Also, this interaction will require offline actions (returning a key, leaving the room, paying the bill...). Are we going to keep track of those on the voice experience?

DeepLによる日本語訳

課題

あるホテルのチェックアウト体験をデザインしてください。音声サービスによるプロアクティブな体験にするのか、それとも特定のお客様のリクエストがあってから起動するようにするのかを決めてください。

Jesúsのヒント

これはコンテキストデザインの素晴らしい例です。お客様は毎日同じレベルの詳細情報を必要としているのでしょうか?チェックアウトの日には違うものが必要なのか?
また、このインタラクションでは、オフラインのアクション(鍵を返す、部屋を出る、会計をする...)が必要になります。それらを音声体験上で記録していくのでしょうか?

デザイン

ちょうどAlexa Live 2021でAlexa for Hospitalityのセッションを見て、かなり気持ち的には前のめりになっているところにいいネタですw

今回は説明を順に見てから会話フローを考えたいと思います。

Proactive or Reactive?

プロアクティブ(Proactive)は「先を見越して・事前に予測して、行動を起こす」のに対し、リアクティブ(Reactive)は「物事が起きてから反応する、行動する」という意味になります。最近のAlexaではProactiveというのが盛んに出てきてますね。

さて、今回のチェックアウト時の音声サービスで考えると、

  • チェックアウト日であることを予め踏まえた上で、プッシュ(?)で話しかける
  • ユーザからチェックアウトの要求を受けて、アクションを起こす

ということのどちらか?ということになりますが、個人的には、チェックアウトは「リアクティブ」で良いと思いました。理由は以下。

  • チェックイン時は、これから始まるホテル滞在において普段とは勝手が違うことから、いろいろな要望・疑問・困りごとなどが出てくる。これをプロアクティブに解決するとユーザの満足度は高い。
  • チェックアウト時はやることはただひとつ、チェックアウトするだけです。プロアクティブにやるべき必要はないでしょうし、古い考え方だとむしろ早く追い出す感じを与えてしまう場合も。

ただし、チェックアウトの際も音声サービス側から積極的にはやらないまでも、ちょっとした通知ぐらいはあっても良いかもしれません。

  • 画面付きデバイスのホーム画面に、チェックアウト時刻やチェックアウトに必要なものを表示する。
  • リマインダーなどでチェックアウト時刻を通知

この場合でもあまり過度にならないように伝えるのがよさそうです。そうですね、前日の夜に少しだけ通知で時間を教えてくれればいいかなと思いますね。

(ちょっといかにも日本人的な気もしますが)

オフラインのアクション

一般的なチェックアウトのフローはこうなると思います。

  • 荷物を片付けて部屋を出る
  • フロントで鍵を返して、(場合によっては)精算を行う

そして、音声サービスは部屋内で提供するのが一般的でしょう。つまり、オフラインのアクション(鍵を返す、部屋を出る、会計をする...)については、部屋を出る前に軽く説明するだけでよいでしょう。

チェックアウト時の会話フロー

ここまでを踏まえて、以下のような会話フローを考えてみました。

前日の夜

ピンポーン(通知音)明日はチェックアウトの予定となっております。当ホテルのチェックアウトは11時です。チェックアウト時は「チェックアウトをお願い」と言ってください。

チェックアウトの日

チェックアウトをお願い

わかりました。ご滞在はいかがでしたか?

良かったよ

そう言ってもらえて、とても嬉しいです。忘れ物がございませんよう、それでは鍵をお持ちになってフロントにて精算をお願いいたします。またのお越しを心よりお待ちしております。よい一日を!

どうでしょうか、最後に少しだけ対話を入れてみました。最後まで

まとめ

Alexaの最近のテーマはProactiveということですが、個人的にはそれもケースバイケースかなという気がしましたので、今回はreactiveにしてみました。どうでしょうか?

また、この手の返しは、飛行機や新幹線の到着時のアナウンスなども参考になるかなと思いますので、機会があればじっくりと聞いてみてください。