kun432's blog

Alexaなどスマートスピーカーの話題中心に、Voiceflowの日本語情報を発信してます。たまにAWSやkubernetesなど。

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#VUIchallenge #013 - Geolocation

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#VUIchallengeの第13回です。テーマは「Hotel checkout」。

過去の#VUIchallengeの記事はこちら

お題

The challenge

Brainstorm at least 5 use cases for voice where geolocation can help the interaction.

Jesús' Tips

There can be some cases where location is crucial for the service to work, but it might be just a nice to have for others. This challenge is about inventing so get crazy and be creative!

DeepLによる日本語訳

課題

位置情報がインタラクションに役立つ音声のユースケースを5つ以上ブレインストーミングしてください。

Jesúsのヒント

位置情報は、サービスを機能させるために必要不可欠なケースもありますが、他の人にとってはあった方がいい程度のものかもしれません。このチャレンジは発明することが目的なので、夢中になってクリエイティブになりましょう

デザイン

VUIというとスマートスピーカーを自宅で使うイメージがあるかもしれませんが、屋外でも使える環境が揃ってきています。

  • AlexaアプリやGoogleアシスタントアプリでは位置情報を扱うことができます。
  • Echo Autoなど車での利用では位置情報は必須ですね
  • Alexa Live 2021で紹介されたEvent-Based Triggers/Proactive Suggestionsは位置情報と組み合わせると非常に良い感じになるように思えます。

www.youtube.com

ということで、屋外で位置情報を使ったVUIについていくつか考えてみたいと思います。

ルート案内/ナビゲーション

これはまあ鉄板ですよね。車や自転車の運転中でも歩いている最中でも、あまり画面をじっと見ているわけには行きません(歩きスマホには注意しましょう)。耳で聞いて声でコントロールするというのはVUIに向いていると思います。

また、ルート検索やナビゲーションだけなら既存のスマホアプリなどでもできるでしょう。音声を使うのであればプラスαの要素も欲しいですね。以下の例では途中で別の目的を追加するようにしてみました。

◯◯病院までナビゲーションして

わかりました。では北に向かってしばらく真っすぐ進んでください。

次の信号を右に曲がってください。

あ、お見舞いにお花を買っていきたいんだけど。

わかりました。この付近の花屋さんは2件あります。ルートに一番近いのはフラワーショップ〇〇でここから140m先にあります。そちらに立ち寄りますか?

うん、お願い

わかりました。では花屋さんによってから病院に行くルートに変更します。次の信号を左に曲がってください。

地図のほうが視覚的にはわかりやすさは上ですので、音声だと柔軟に対応できるというメリットを追加したいですね。

  • 「お花屋さんを探して」という直接的な表現でなく「お花を買っていきたい」という曖昧な発話にも対応できる
  • ルート案内中というコンテキストを理解して、位置情報から花屋を検索しつつ、ルートを変更する。

マラソンアプリ

マラソンの最中はスマホを見るわけには行かないですよね。そしてこれも既存のアプリでもできるので、少しプラスアルファを考えてみましょう。

今日は20kmぐらい走ろうかな。おすすめのコースを教えて

わかりました。20kmだと、現在地の三宮駅から神戸空港までの往復コース、17kmがおすすめです。このコースでよろしいですか?

じゃあそれで

わかりました。では頑張っていきましょう。よーい、スタート!

(しばらく走る)

残り何キロ?

ここまでで10km走りました。残りは7kmです。そろそろ休憩しますか?

うん、ちょっと疲れてきた

わかりました。1km先にコンビニがありますので、そこで水分補給して休憩しましょう。あと少し頑張ってください!

動物園・水族館のナビゲーション

動物園や水族館などで、各動物の場所に説明用の掲示板があったりしますよね。最近だとビーコンなどでその場所に近づくとスマホ等で説明が表示されるようなものも多いかと思いますが、せっかくなら生きている動物や魚に集中したいですよね。

◯◯水族館にようこそ!僕はここの館長のコウテイペンギンだよ!今日は僕が水族館の中を案内するね。

(しばらく進む)

ここからは僕が住んでる南極コーナーだよ。ここでは僕コウテイペンギン以外に、アデリーペンギンやジェンツーペンギンもいるよ。ペンギンについて聞きたいことがあるかい?

ペンギンは普段何を食べるの?

魚や貝を食べるよ。海に潜って取りに行くんだよ。空は飛べないけど海の中ではすごく早く泳げるんだよ。

(しばらく進む)

そうそう、このあと13:00からアトラクションスペースでイルカショーがあるよ。見に行くかい?

うん、そうだね。でもその前にお腹が空いたな。

じゃあ、この先にレストランがあるからそこでお昼ごはんを食べよう。イルカショーは人気だから、開演時間の少し前に通知するようにするね。

動物はお子様にも人気のコンテンツなので、スマホの操作等が難しいお子様でも音声でかんたんにインタラクティブにやりとりできますし、動物の鳴き声などの音声コンテンツなども提供できそうです(行ったからといって愛想よくしてくれるわけでもなかったりしますしね)。また位置情報だけでなく時刻なども考慮して、いろいろプロアクティブにできると良さそうですね。

同じユースケースとして美術館や博物館などでも流用できそうですが、あまり大きな声を出すのがはばかられるケースもありますので、その場合は少し考えたほうがいいかもしれませんし、屋外の場合でも環境ノイズがあるのでそのあたりも課題ではありますね。

その他のアイデア

他にもいくつか考えてみました。

  • 昔、犬や猫の首輪につけておいて、鳴き声を人間の言葉に変えてくれるというものがありました。たしか手元のコントローラにテキストで表示されるというようなものだったと思いますが、音声に変換すれば翻訳機っぽくなりますよね(人間の声も翻訳してくれたら面白いんですが・・・・)。この声も例えば有名声優の声で「〜にゃん」とか言ってもらうと、課金できそう。で、これに位置情報の機能をつけると、逃げてうもどこにいるかわかるというのができそうですね。位置情報はおまけ程度になりますが。

  • 車でガソリンメーターと連携して、残量が残り少なくなると、位置情報から近くのガソリンスタンドをおすすめしてくれる。まあこれはナビでもできなくはないですが、車の運転中は画面を見ることなく、できるだけ音声でやりたいですよね。ナビは基本的に音声で操作するのが向いていると思います。

なんとか5つできたー

まとめ

位置情報は、いわゆるシチュエーショナルデザインだったり、最近良く聞くアンビエント・プロアクティブな働きかけを行うための重要な要素だと思います。ただそれだけだとスマホアプリでもできるので、音声ならではのプラスアルファを加えたいところですね。