#VUIchallengeの第14回です。テーマは「Hotel checkout」。
過去の#VUIchallengeの記事はこちら
お題
The challenge
Improve the following interaction for a food truck voice experience. "I suggest you the Gran Kahuna hamburger. You can ask me for the price, ingredients, place an order or ask me for other recommendations. What do you want to do?"
Jesús' Tips
This looks like a web page right? Let's create something more conversational here and less web-menu based.
DeepLによる日本語訳
課題
キッチンカーの音声体験において、次のようなインタラクションを改善してください。
「”グラン・カフナ "というハンバーガーをお勧めします。値段や材料を聞いたり、注文をしたり、他のおすすめを聞いたりすることができます。あなたは何をしたいですか?」
Jesúsのヒント
これはWebページのように見えますよね?ここではウェブメニューベースではなく、もっと会話的なものを作ってみましょう。
デザイン
そんなに悪くもないと思うんですが、まあありきたりっちゃありきたりですし、色々できることを一度に言われてもな、というのはあります。もう少し「人間らしい」会話にしたいところですね。ということで、実際に対面で注文するときの感じにしてみましょう。
いらっしゃいませ。今日のおすすめは”グラン・カフナ”バーガーですよ。いかがですか?
へぇ、詳しく教えて
ビーフ100%のパティに、ハワイらしく、パイナップル・アボカド・目玉焼きを挟んでBBQソースで味付けした、当店一番のオススメなハンバーガーなんです。いかがですか?
いいね、ちなみにおいくらなの?
通常1500円なんですけど、今ならキャンペーン中でなんと1200円なんです!キャンペーン中のおすすめは他にもありますよ。聞きたいですか?
そうだね、もう少し安いやつも聞いてみたいな、他のおすすめはなに?
クアトロチーズバーガーです。4種類のチーズと4枚のパティという、濃厚さがクセになる当店一番のボリューミーなハンバーガーです。こちらもおすすめですよ。どうですか?
そうだな、どっちもよさそうだけど、今日はグラン・カフナ・バーガーにするよ。
ご注文ありがとうございます!ご一緒にポテトもいかがですか?
いかがでしょうか?会話の流れの中で
- お勧めの紹介
- 値段や材料の紹介
- 注文
- 他のおすすめの紹介
ができていますよね。
もちろん、このようなきれいな会話フローならない場合もあるので、それぞれが単独で聞けるような柔軟な会話モデルの設計も必要ですし、会話のコンテキストも意識する必要はありますね。
まとめ
Alexaデザインガイドにも以下のような記載があります。
ウェブサイトなどの記述媒体のコンテンツの再利用はお勧めしません。そして、選択肢をメニューのように並べてたずねたり、ユーザーに話し方を指導したり、専門的な言い回しを使わせたりすることも避けてください。ユーザーには普段どおりに話してもらいましょう。
良い例
ユーザー: 「アレクサ、トリッププランナーを開いて」
Alexa: 「では、さっそく旅行の計画を立てましょう。どこに行きますか?」
悪い例
ユーザー: 「アレクサ、トリッププランナーを開いて」
Alexa: 「では、さっそく旅行の計画を立てましょう。行き先を指定する場合は「〇〇に行きたいです」と言ってください。出発日を指定する場合は「〇〇に出発します」と言ってください。出発地を指定する場合は「〇〇から出発します」と言ってください。何をしますか?」
自然な会話にする | Alexa Skills Kit
スキルを使い始めたばかりのユーザは何をしていいのかわからない事が多いため、最初にできることを説明するというのは過去にもご紹介しました。
ただ、できることが複数あるようなケースでそれを全部説明するのはこれも認知的負荷につながりますよね。できることはたくさん増やしたいですが、ユーザの真の目的、この例だとハンバーガーを注文したい、が最終ゴールになると思うので、その点を意識しながら、うまくユーザの期待を先回りして会話を誘導できるようにするのが良いと思います。
ちなみに上記でご紹介したAlexaデザインガイド、最近新しくリニューアルされました。
新しいデザインガイドでは、これまでの音声による会話だけでなく、マルチモーダルやシチュエーション等をふまえた「Ambient/Proactive」がより強いテーマとして書かれており、以前のものよりも幅広いベストプラクティスが紹介されているのでぜひご一読ください。VUIにまだなれていない初心者の方には、古いデザインガイドもまだまだおすすめですよ。